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「ケガをしたらすぐ冷やす」はもう古い?最新科学が明かすアイシングの真実

アイシングの真実とは?

スポーツや日常生活で「肉離れ」や「打撲」をしたとき、真っ先に思い浮かぶのはアイシング(冷やすこと)です。しかし、最近の研究で「冷やさない方が早く治る」ケースがあることが分かってきました。

今回は、神戸大学の荒川高光准教授らの研究グループが明らかにした、アイシングの意外な落とし穴と正しい活用法をご紹介します。

以前のコラムにてスポーツ理学療法学会に参加した際に衝撃を受けた講義の内容を簡単にまとめました。

応急処置の概念が変わりつつある??

かつてスポーツ現場の常識だった応急処置は、今や科学的根拠に基づいた新しいスタイルへと進化しています。

長年、応急処置の基本は「RICE」とされてきました。

RICEとは、Rest(安静)Ice(冷却)Compression(圧迫)Elevation(挙上)の4単語の頭文字を取った応急処置の基本対応のことです。

しかし、これらは主に経験則に基づくものであるとされており、 現在では、このRICEが疑問視されてきています。

そのため、2020年ごろから「PEACE&LOVEという概念が提唱されはじめてきました。

PEACE&LOVEとは、痛めた直後と数日たってからの対応が重要という考えです。

PEACEは痛めた直後の対応を表しており、Protection(患部保護)Elevation(挙上)Avoid Anti-inflammatories(過度な抗炎症回避)Compression(圧迫)Ecucation(教育)

LOVEは数日後の対応を表しており、Load(適度な負荷)Optimism(ポジティブ思考)Vascularisation(有酸素運動)Exercise(エクササイズ)

これらの頭文字を取った新しい応急処置の概念です。

「炎症」は敵ではなく、回復の「味方」

前述のとおり、RICEの時代では、炎症は抑えるべきであると考えられていました。しかし最新の科学では、炎症は壊れた組織を掃除し、再生をスタートさせるために不可欠なプロセスであると再定義されています。

そのため、むやみなアイシング(炎症を回避すること)は、この「治るための反応」を邪魔してしまう可能性があるのです。

そもそも筋肉の再生過程って?

筋肉が損傷すると、体内ではマクロファージと呼ばれる免疫細胞が「司令塔」として重要な役割を果たします。
マクロファージは状況や時期に応じて働きが変わり、筋肉の再生をコントロールしています。

本図解はAI(NotebookLM)で情報の骨子を作成、筆者が内容の正確性を確認・編集したものです。

受傷から12時間まで

患部が炎症することで炎症性のマクロファージが集結し、組織修復の準備を開始します。

1~3日

炎症性マクロファージが壊れた組織を掃除し、抗炎症マクロファージへと姿を変え、筋再生の指揮を執り始めます。

3~7日

筋再生が本格化し、新しい筋細胞がどんどん増殖します。

この一連の反応に対してアイシングを行うことで一体どのようになるのでしょうか。

重いケガにアイシングは逆効果?

肉離れなど、筋肉が大きく損傷した際にアイシングを行うと、驚くことに筋肉の再生が遅れてしまうことが判明しました。

なぜ冷やすと治りが遅くなるのでしょうか?

実は、筋肉が大きく損傷した状態でアイシングを行うと、マクロファージの到着が遅れて掃除が不十分になります。
その結果、筋細胞の再生も遅れ、再生した筋肉が細くなったり、回復を遅らせてしまうのではないかと考えられています。

軽いケガならアイシングは味方になる!

一方で、全てのアイシングがダメなわけではありません。最新の研究(2023年発表)では、「軽微な筋損傷(損傷した線維が全体の4%程度)」では、筋肉の再生を促すことが世界で初めて示されました。

軽い損傷の場合、アイシングを頻繁に行うことで、周囲の健康な細胞までダメージが広がるのを防ぐ効果が期待できるとされています。研究では「1日3回、1回10~15分を3日間」といった継続的なアイシングが良い結果をもたらすと報告されています。

まとめ

本図解はAI(NotebookLM)で情報の骨子を作成、筆者が内容の正確性を確認・編集したものです。
  • スポーツ後の違和感や軽い痛みであれば、しっかりアイシングを行うことで、余計なダメージを抑え、効率的な筋肉の再生を助けることができます。
  • 激痛がある、歩けないようなケガの場合は重度の損傷の恐れがあります。むやみに冷やし続けず、早急に病院受診することが重要です。

近年、応急処置の概念が変わりつつあります。これまでのように「とりあえず冷やす」ことはやめておく方がよいかもしれません。

やまべ整形外科では、膝の痛みや腰痛・スポーツ障害・骨粗鬆症の治療、リハビリテーションに力を入れています。
当院は南海本線「泉佐野駅」より徒歩約10分の場所にあり、駐車場も完備しております。
超音波診断装置を活用した正確な診断と、理学療法士による専門的なリハビリテーションを提供し、一人ひとりの症状に合わせた治療を行っています。

「腰の痛みが続いている」「どんなストレッチが効果的かわからない」など、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。適切な診断とリハビリで、症状の改善をサポートいたします。

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