肩甲骨の内側が痛い…原因は脊髄神経後枝かも?セルフケアも紹介
はじめに
以前のコラムでは、首から肩甲骨の内側へと走る「肩甲背神経(けんこうはいしんけい)」が原因で起こるトラブルについてご紹介しました。
今回のテーマはその第2弾です。
今回スポットを当てるのは、胸椎(背中の骨)にある脊髄から直接枝分かれをして背中の皮膚へと向かう「胸椎の脊髄神経後枝(せきずいしんけいこうし)」と呼ばれる深部の神経です。
今回は胸椎の脊髄神経後枝とそのセルフケアについてご紹介します。
そもそも脊髄神経とは??
身体を支配する神経は、その大部分が脊髄から出ています。
椎体(ついたい)と呼ばれるブロックが積み重なることで脊柱(背骨のこと)を形成し、椎間孔(椎体と椎体の間)から神経が出てきたあと、身体のさまざまな箇所へ向かいます。そうすることで筋肉を支配したり、感覚を知覚するわけです。
今回のテーマである胸椎の脊髄神経は胸椎の椎間孔から出たあと、4つのルートに分かれます。
前ルート(前枝)
お腹・胸に向かうルートです。肋骨に沿って身体の前方へ進みます(肋間神経)
後ルート(後枝)
背中の筋肉や皮膚へ向かい、筋肉の動きや皮膚の感覚を支配します。
自律神経ルート
交感神経との連絡を行います。
Uターンルート
神経の一部は脊柱の中に戻り、椎間板の感覚を知覚します。
今回特に大事になるのが、後枝です。後枝はさらに細かく枝分かれし、筋肉や皮膚に到達します。

内側ルート(後枝内側枝)
脊柱のすぐそばを走る筋肉である胸多裂筋(きょうたれつきん)などを支配します。
外側ルート(後枝外側枝)
脊柱より少し外側にある胸最長筋(きょうさいちょうきん)や胸腸肋筋(きょうちょうろくきん)を支配します。
このルートの違いが痛みを引き超す原因といわれています。
というのも、後枝内側枝は胸多裂筋へと向かう際に、90°に折れ曲がる構造になっているのです。
下図は胸部の断面図です。①が後枝内側枝、②が後枝外側枝を表しています。

そのため、身体を動かした際にストレスがかかりやすくなるほか、胸多裂筋が硬くなっている、胸最長筋との間で動きが悪くなっているなどの理由で神経が圧迫され痛みを引き起こしやすいのです。
セルフケアの方法は?
脊髄神経の後枝が感覚を支配しているため、圧迫のストレスが痛みの原因になっていることをご紹介しました。痛みを減らすためには、圧迫している胸多裂筋や胸最長筋の柔軟性を高めることが重要であるため、簡単にできるセルフケアをお伝えします。
体幹回旋運動
痛い方を上にして横向きで寝ます。

足は90°に曲げ、骨盤が動かないように固定します。

後頭部に手を当て、大きく息を吸いながら身体を回旋します。

限界まで回旋したあと、息を吐きながら元に戻します。
身体を回旋したときに肩がベッドや床にぎりぎりまで近づくことが正常です。
毎日コツコツ続け、可動域を拡大していきましょう。
まとめ
背中や肩甲骨のトラブルは突然起こるものではなく、少しずつストレスを受けて進行していくケースがほとんどです。
マッサージだけでは改善しないこともあるため、毎日少しずつ可動域を増やしていきましょう。
やまべ整形外科では、膝の痛みや腰痛・スポーツ障害・骨粗鬆症の治療、リハビリテーションに力を入れています。
当院は南海本線「泉佐野駅」より徒歩約10分の場所にあり、駐車場も完備しております。
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