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膝の内側が痛い人は要注意!長座位でわかる半膜様筋の硬さ

はじめに

歩いたり立ち上がったりするとき、膝の内側が痛むことはありませんか?
この痛み、以前ご紹介した鵞足炎のほかにも半膜様筋(はんまくようきん)の硬さによって引き起こされることがあります。

今回は、長座位でできる簡単セルフチェックと、半膜様筋を柔らかくするストレッチ方法をご紹介します。

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半膜様筋ってどんな筋肉?

半膜様筋は太ももの裏側にある筋肉で、大腿二頭筋(だいたいにとうきん)半腱様筋(はんけんようきん)と合わせてハムストリングスと呼ばれます。

太ももの裏側には、外側に大腿二頭筋、内側に半腱様筋と半膜様筋があり、半膜様筋の上を半腱様筋が走行しています。ハムストリングスは膝を曲げる筋肉であると同時に、脛骨(スネの骨)が外に捻れたり、内に捻れたりすることを制動する働きがあります。

膝を曲げた時に内側に出てくるスジが半腱様筋、その下のモコっとした筋肉が半膜様筋であり、半腱様筋の肉の部分はお尻に近いところ、半膜様筋の肉の部分は膝に近いところにあります。

半腱様筋の腱は脛骨(けいこつ)の前に付きますが、半膜様筋の腱は脛骨の後ろに付きます。

この違いが膝の内側の痛みに関して重要です!

なぜ痛くなるの?

半膜様筋が元になって膝の内側が痛くなる原因はいくつかあります。

  • 半膜様筋が固いため、膝を伸ばしたときに腱の部分が引っ張られて痛くなる。
  • 半膜様筋が固く、膝の内側を支配している感覚神経を圧迫してしまい、痛くなる。
  • 半膜様筋の動きが悪く、膝を曲げたときにふくらはぎにある筋肉の動きを邪魔することで痛くなる。
  • 半膜様筋の筋力が低下したまま固くなり、脛骨が外に捻られることで膝の前の内側部分が痛くなる。
  • 半膜様筋が内側の半月板に付いているため、固く動きが悪いと半月板の動きも悪くなり膝の内側が痛くなる。

などなど…。

いずれにしても、半膜様筋の柔軟性が重要で、痛みの予防・改善には膝をしっかり伸ばせることが必要です。

参考:Semimembranosus Tendinopathy https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3445062/
ハムストリングスに対する伸張法の検討ーストレッチと独自の伸張法(筋腱移行部伸張法)の比較ー

セルフチェックの方法は?

膝の内側の痛みに半膜様筋が関係しているかどうかを確認するには、長座位テストがおすすめです。

長座位テスト

  1. 床に座り、脚をまっすぐ前に伸ばす(長座位姿勢)。
    ※ベッドでも問題ないですが、床の方がわかりやすいです。
  2. 脚を前に伸ばしたまま背筋を伸ばし、膝が浮くかチェックする。

膝の裏が床に着かず浮いてしまう場合、半膜様筋が固くなっている可能性があります。

セルフケアの方法

半膜様筋のストレッチ

1.仰向けになって寝転ぶ。

2.伸ばしたい方の膝を曲げて、膝の裏から両手で抱える。

3.抱えたまま、膝を伸ばす。

※抱えた脚が下に伸びないよう(持っていかれないよう)両手でしっかり止めましょう。

半膜様筋マッサージ

1.椅子に腰かける。

2.膝を90°に曲げた状態で内太ももの裏にある半膜様筋を手のひらで掴む。

3.大腿骨に沿わせるように上に持ち上げたり、下に降ろしたりゆっくり動かす。

半膜様筋の滑走運動

1.マッサージの時と同様に椅子に座り、半膜様筋を掴む。

2.掴んだ半膜様筋をこちらに引っ張りながら、膝を曲げ伸ばしする。

まとめ

以前ご紹介した鵞足炎も含めて、膝の内側が痛い原因はさまざまです。
今回は半膜様筋に起因する膝の内側の痛みを軽減するセルフチェックの方法とセルフケアの方法をご紹介しました。

日々のセルフケアで柔軟性を向上させることが変形性膝関節症など、膝の疾患を予防することに役立ちます。

やまべ整形外科では、膝の痛みや腰痛・スポーツ障害・骨粗鬆症の治療、リハビリテーションに力を入れています。
当院は南海本線「泉佐野駅」より徒歩約10分の場所にあり、駐車場も完備しております。
超音波診断装置を活用した正確な診断と、理学療法士による専門的なリハビリテーションを提供し、一人ひとりの症状に合わせた治療を行っています。

「膝の痛みが続いている」「反り腰が気になる」「どんなストレッチが効果的かわからない」など、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。適切な診断とリハビリで、症状の改善をサポートいたします。

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