胸郭出口症候群
胸郭出口症候群とは
首から腕にかけての神経や血管が、胸郭出口(鎖骨や肋骨の周辺)で圧迫されることにより手指にかけてのしびれが起こる症候群です。
長時間のデスクワーク、姿勢の悪さ、なで肩、重い荷物を頻繁に持つ方などに多く見られる疾患です。
胸郭出口症候群の原因
- 不良姿勢(猫背、巻き肩など)
- なで肩や筋肉のアンバランス
- 筋肉(斜角筋、鎖骨下筋など)の緊張
- 重たいものを持つ習慣や、スポーツによるオーバーユース
- 神経や血管が圧迫される場所は主に3カ所あり、個人により圧迫部位が異なります。
胸郭出口症候群の症状
- 肩から腕、手指にかけてのしびれ
- 首や肩の痛み、重だるさ
- 握力の低下
- 腕を上げていると症状が強くなる
- 重症の場合には血行不良による冷感、色調変化が出ることもあります
胸郭出口症候群の診断
- 問診と触診(姿勢や筋肉の緊張状態を確認)
- 誘発テスト(アドソンテスト、ライトテストなど)
- 画像検査(X線、MRI、超音波など)
- 血流や神経伝導の検査
- 他の疾患(頚椎症、椎間板ヘルニアなど)との鑑別も重要です。
胸郭出口症候群の治療
当院ではまず保存的(手術を行わない)治療を中心に行います。
- リハビリテーション(姿勢改善、筋肉のストレッチ・強化)
- 物理療法(温熱療法、電気治療)
- 薬物療法(消炎鎮痛薬、筋弛緩薬など)
症状が重く、保存的治療で改善が見られない場合は、専門医療機関へのご紹介も対応しております。
胸郭出口症候群の予防
胸郭出口症候群は、姿勢や生活習慣を見直すことで予防や再発防止が可能です。
- 長時間同じ姿勢を避ける
- デスクワーク時の姿勢改善・環境調整
- 定期的な肩・首のストレッチ
- 過度な荷物や肩掛けバッグを避ける
- 筋力バランスを整えるための運動習慣

首・肩・腕のしびれや痛みでお悩みの方は、胸郭出口症候群の可能性があります。
早めの診断と治療が、改善への第一歩です。気になる症状があれば、お気軽に当院までご相談ください。
やまべ院長からの一言

やまべ院長
なで肩の女性、筋肉質で肩幅の広い男性に多くみられます。当院では、まずリハビリ指導をしっかり行うところから治療を始めることが多いです。お気軽にご相談くださいね。
胸郭出口症候群に関するよくあるご質問
胸郭出口症候群ってどんな病気ですか?
首から腕に向かう神経や血管が、鎖骨まわりで圧迫されて起こる病気です。しびれや腕のだるさが出ることがあります。
どんな症状が出ますか?
肩から腕・手にかけてのしびれ、だるさ、痛みが主な症状です。腕を上げると悪化することもあります。
検査では何をしますか?
姿勢や動きを見て判断し、必要があればX線やMRIなどの検査をします。
リハビリでは何をしますか?
姿勢を整えたり、肩や首の筋肉をストレッチ・強化する運動を行います。
手術が必要なこともありますか?
多くの場合はリハビリやお薬でよくなります。重い場合には、大学病院などをご紹介して手術を検討することもあります。
再発しますか?
姿勢や生活習慣を見直すことで予防が可能です。再発を防ぐためのアドバイスもいたします。
保険は使えますか?
はい、保険診療で対応しています。