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腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは

椎間板は、腰の背骨に加わる衝撃を、緩和するクッションの役割を担っています。この椎間板が変性して一部が飛び出し神経を圧迫することで、手足の痛みや痺れなどの症状をきたす病気です。
椎間板ヘルニアは、ヘルニアが発生する部位によって「頚(くび)椎椎間板ヘルニア」「胸椎椎間板ヘルニア」「腰椎椎間板ヘルニア」に分けられますが、中でも特に頻度が高いのが腰椎椎間板ヘルニアです。

腰椎椎間板ヘルニアの病態・原因

椎間板は中心部にゼリー状の髄核と呼ばれる柔らかい組織と、その周囲の繊維輪と呼ばれる丈夫な外層とで構成されています。何らかの要因で繊維輪に亀裂が入り、椎間板に外圧が加わることで中の髄核が突出することで発生します。突出した髄核が神経を圧迫することで、腰や下肢(脚部)の痛みなどが現れるようになります。

日本整形外科学会ホームページより引用

喫煙習慣がある方は硬膜に弾力がない傾向で、椎間板ヘルニアを発症しやすくする要因であると考えられています。

腰椎椎間板ヘルニアの症状

初期症状としては、腰痛が挙げられます。重いものを持ち上げたとき、またその翌日に発症するケースがよく見られます。その後、お尻から脚にかけて痛みが拡大し、下肢に痺れを伴うようになります。
特徴的な症状として、背筋を伸ばしているときに症状が軽く、背中を丸めたときに症状が強くなる傾向があり、片方の下肢に現れる痛みも多く認めます。
神経の圧迫が強くなると、筋力低下や知覚障害、排尿障害をきたすこともあります。排尿障害は、頻尿、夜間尿に始まり、残尿感、失禁へと進行していきます。

日本整形外科学会ホームページより引用

腰椎椎間板ヘルニアの診断

下肢伸展挙上試験(膝を伸ばしたまま下肢を持ち上げ、痛みの出現をみる)や下肢の感覚が鈍いかどうか、筋力が弱くなっていないかなどで診断します。さらに、レントゲン検査や、必要時はMRI検査を行います。
MRI画像で椎間板の膨らみなどが認められていても、症状がなければ多くの場合問題ありません。

日本整形外科学会ホームページより引用

腰椎椎間板ヘルニアの治療

通常は鎮痛薬や神経痛に対する内服薬の治療が行われます。痛みが強い時期には、腰部の安静やコルセットの装着などを行い、さらに症状が強い場合には、神経ブロック注射を行い、痛みを和らげます。
急性期を過ぎれば、機械リハビリや理学療法士による運動器リハビリを行うこともできます。

ただ症状が進行し、下肢の脱力や排尿障害の症状が認められた場合には、手術療法も検討する必要があります。

当院では、患者様に合った治療法をご提案いたします。お気軽にご相談ください。

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