骨粗しょう症
骨粗しょう症について
骨粗しょう症とは、骨量が減少し、骨がスカスカになり、ちょっと手をつく、尻もちをつく、椅子からこけるなどの 弱い力で簡単に骨折してしまうようになります(弱い力で骨折したものを脆弱性骨折と呼びます)。
特に閉経後の女性に多く見られ、女性ホルモンの減少や老化と関連があると考えられています。
骨が弱くなるだけでは痛みを感じないため、実は骨粗しょう症なのに放置されどんどん骨は弱くなっていき、脆弱性骨折をして初めて診断されることが多いです。
大腿骨頸部(脚の付け根)や背骨を骨折すると要介護状態・寝たきり状態になりやすいことも知られており、超高齢化社会のわが国にとって深刻な問題です。
ただ、骨粗鬆症は治療可能な病期なため、早期に発見し治療を受けることができれば、将来の骨折リスクをかなり下げることができます。
女性は閉経後から、男性は70歳ころから、早めに骨密度検査と治療を行い、将来の骨折を防ぎましょう。
また、すでに脆弱性骨折をされたことのある方は骨粗鬆症である可能性が高いです。弱い骨をこのまま放っておくと、ドミノ式に骨折が連鎖しますので、二次性骨折を予防するために、骨折したあとも検査と治療を受けてください。
まだ骨折していない方も、すでに骨折したことがある方も、検査と治療が必要です。
一度ご相談ください。(※当クリニックは泉佐野市の骨粗鬆症検診クリニックに指定されていますので、一度ご相談ください)
強い骨で健康寿命を延ばしましょう
超高齢化社会の先陣をきるわが日本では元気に過ごせる寿命(健康寿命)を延ばそう!という目標があります。
健康寿命を縮めている疾患の一つが骨粗しょう症です。
高齢になって体力や運動能力が落ちている時、追い打ちのように骨折をしてしまうと健康寿命は縮まってしまいます。
早期発見、早期治療を受け、丈夫な骨で超高齢時代を元気に楽しく過ごしてほしいです。
骨折してしまったあとでも治療を受けることで、更なる骨折の連鎖に抵抗することができます。
もう骨折したから手遅れではなく、きちんと治療を受けましょう。”
骨粗しょう症かも?
骨が弱いだけでは痛みも何もないため、身体が元気でも実は骨粗しょう症で、骨折するまで気づかない、ということはよくあります。
また、背骨の脆弱性骨折では痛みを感じない「知らぬうち骨折」というものもあるので、骨折していても気づかない場合さえあります。
さらに、骨折したことがあるだけでは骨粗しょう症とは診断されず、骨折した部位や骨折した時の力の大きさなども色々あります。
ですから、女性は閉経後から、男性は70歳を超えてから、診察検査を受けることが何より大事ですが、骨粗しょう症かも?と疑ってほしいポイントをいくつかご紹介します。
治療の目標
治療の目標は、正しい検査と治療、生活指導やリハビリを受けることで、時間をかけて骨の強度と質を維持するとともに、転倒しにくい身体づくりをすることで、骨折を予防し、要介護~寝たきり状態を避け、自立した生活を続けることです。
骨粗しょう症チェック
以下の条件に当てはまる場合、骨密度測定をお勧めします。
- 軽めの衝撃で骨折したことがある(特に背骨、股関節、手首、肋骨、すね、骨盤、肩周りなど)※軽めの衝撃=椅子の高さからの転倒
- 身長が縮んだ
- 背中が丸まってきた
- 腰を痛めた
- 布団から起き上がるのが、とにかく痛い
- 喫煙者
- アルコールを多く飲んでいる
- ステロイド治療を受けたことがある
- 運動不足
- あまりご飯を食べれない(栄養不足が続いている)
- かなり痩せている
- 母親が大腿骨頸部骨折をした
- 閉経した/閉経が早めだった
骨粗しょう症の検査
レントゲン検査
骨折の有無を判定します。椎体骨折の中にはレントゲンでは分からない「不顕性骨折」が隠れているので、必要に応じてMRI検査などを行います。
血液検査
骨代謝マーカーを測定し、骨形成と骨吸収のバランスを評価します。
骨密度検査(DXA法)
腰椎と大腿骨近位部のX-Ray透過性から骨密度を測定する検査機器です。
骨粗しょう症の確定診断と治療効果の判定に必須です。
やまべ整形外科の骨粗しょう症治療
当院では、患者さん個々の状況に合わせた治療プランを提供します。
骨粗しょう症の進行度を正確に診断
骨密度検査、レントゲン検査、血液検査から骨粗しょう症を正確に診断し、個々の患者さんに最適な治療法を選択します。続発性骨粗しょう症(なにか別の原因から骨粗しょう症になっている場合)は内分泌内科などへの紹介も積極的に行っています。
効果的な薬物療法
メインは薬物療法になります。
治療薬は種類・投与方法・投与期間など非常に多くの組み合わせがあるため、患者様の状態や副作用などを考慮し、最適な薬剤を選択・調整します。
骨粗しょう症に関するよくあるご質問
当院では、DXA法を用いて大腿骨や腰椎の骨密度を測定しています。通常、検査結果は当日にお知らせしますが、混雑状況によっては後日ご案内する場合もあります。結果に基づき、最適な治療法をご提案いたします。また、骨粗しょう症の予防に関するご相談も随時受け付けています。
バランスの良い食事が基本ですが、特にカルシウムやビタミンDを多く含む乳製品、魚、キノコ類(特に干しシイタケ)を積極的に摂りましょう。また、骨の形成に必要なタンパク質も大切です。しかし、食事だけでは十分でないことが多いため、骨密度検査で骨粗しょう症と診断された場合は、適切な薬物療法を受けることが推奨されます。早期診断と治療で骨折のリスクを減らしましょう。
定期的に骨に負荷をかける運動を行うことが大切です。また、ビタミンDの活性化のために日光を浴びることも効果的です。一方で、タバコや過剰な飲酒は骨折リスクを高めるため、控えることをおすすめします。減少した骨量を食事や運動だけで取り戻すのは難しいため、早期の診断と治療が重要です。
骨量(骨密度)は一生の間に変化します。幼少期から増え続け、20歳ごろにピークを迎えます。成長期に増加し、20歳頃にピークを迎えます。その後は40代まで安定し、特に女性は50歳前後から急激に減少します。これは、女性ホルモンの減少が原因です。これは女性ホルモンの低下によるものです。骨量の減少の程度は個人差があります。
骨粗しょう症は自覚症状がないことが多く、骨折が起きるまで気づかれにくい疾患です。 女性の場合、骨量が低下する40歳頃に一度骨密度検査を受け、リスクを把握することが重要です。早期閉経など骨折リスクが高い方は、さらに若い年齢での検査をおすすめします。
運動や食事療法は重要ですが、骨粗しょう症の治療には薬物療法が欠かせません。運動や食生活の改善は薬物療法と並行して行うことが大切です。
タバコは胃腸の働きを抑え、カルシウムの吸収を妨げます。また、女性ホルモンの働きを低下させ、骨粗しょう症のリスクを高めます。アルコールもカルシウムの排出を促進するため、過剰な飲酒は骨粗しょう症のリスクを高めます。予防のためには、タバコや飲酒を控えることが大切です。