ひざ関節の再生治療 PRP
再生治療とは?
再生治療とは、身体が持っている自己再生能力を活かした治療法です。
薬物療法、物理療法(リハビリなど)、外科治療(手術による治療)と並ぶ、第4の治療の選択肢として近年注目されています。
当院で行っている再生治療
PRP(多血小板血漿)療法
PRPはPlatelet rich plasmaの略です。
血液中の血小板には組織の修復を促進する成分が含まれています。この血小板を濃縮し活性化させたものをPRPといいます。
PRPにはたくさんの成長因子が含まれており、組織の修復や関節炎の症状が軽快することが期待されます
PRPに含まれる成長因子
- bFGF:軟骨細胞・骨芽細胞の増加
- CTGF:組織修復のための細胞分裂の促進とコラーゲン生成
- VEGF:血管、炎症の調整細胞を増やす。血管形成
- PDGF:損傷した細胞・組織の修復、およびコラーゲンの生成 etc
成長因子の働き
- 抗炎症作用
- 自己修復促進
- コラーゲン産生促進
PRP療法は変形性ひざ関節症に有効な治療です
変形性ひざ関節症は、加齢やO脚、体重などが原因で発症します。膝関節の軟骨がすり減り、痛みが生じます。従来の治療法では、初期は痛み止めやヒアルロン酸の注射などを行い、進行して骨の変形が起こってしまった場合は人工関節の手術が中心になってきます。
再生治療は、ヒアルロン酸やステロイド注射で痛みを改善しない方や、様々な事情で手術療法は避けたいと考える患者様に有効な治療法になります。
保存療法と手術療法の間を取り持つ治療としてPRP療法
選択肢が加わったことで、ご自身の状況や状態に合わせた治療方法を選択することができます。
再生治療のメリット
- ご自身の血液を用いて治療するため、感染や拒絶反応などの合併症のリスクは限りなく低いです。
- 日帰り治療のため、入院の必要がありません。
- 処置当日より、日常生活を送ることができます。
再生治療のデメリット
現在は保険適応になる予定はなく、自由診療となるため料金が保険診療と比べ高くなってしまいますが、当院はありがたいことに保険診療でたくさんの方に来ていただいているおかげで、自費診療である再生治療の治療費を限りなく安く設定しております。
再生治療の安全性
PRP療法は、どこの病院でも受けられる治療ではありません。再生医療法の基づいた厚生労働省への届け出が受理された医療機関のみ提供が許可されています。
当院は、厳しい施設基準を満たしており、安全性が確保された治療法を正しい手順で実施できる施設として厚生労働省により受理されています。
PRP治療当日の流れ
1.ご自身の血液を30ml採血します。
2.採取した血液を専用の遠心分離機にかけ、PRPを抽出します。
3.抽出したPRP 3mlを膝の関節内に注射します。
15分安静にしていただき帰宅となります。
当日、飲酒や運動はお控えください。シャワー浴は可能です。
治療後、1週間・1カ月・2カ月・3カ月・6カ月定期診察があります。
※リハビリは1週間後の診察で異常なければ再開となります。
PRP治療までの流れ
STEP 1 診察のご予約
STEP 2 診察
現在の病状を詳しく伺い、患者さん一人一人に適した治療法を提案いたします。具体的な治療の流れや注意事項などについて説明します。PRP治療を受ける方は術前採血があります。
STEP 3 PRP治療のご予約
診察時間中は混雑いたしますので、午後からのお時間にご予約いただきます。
料金について
片ひざ | 1回 | 19万8,000円(税込) |
両ひざ | 1回 | 35万2,000円(税込) |
※保険適応外(自由診療)でのお支払いとなります。当日に保険診療はできません。
再生治療に関するよくあるご質問
早い方で1カ月、遅い方でも3カ月ほどで効果を実感していただけます。
効果には個人差がありますが、平均して1年間と言われています。
ヒアルロン酸は関節軟骨の滑りをよくして膝の動きをスムーズにすることで痛みを軽減させる治療ですが、長く使っていると効果が減弱するといわれています。 ステロイド注射は抗炎症作用・鎮静作用に優れていますが、長期的な効果は期待できません。 PRPは抗炎症作用と再生能力を凝集させたものを関節内に注射するため、一度の注射だけで長期的な痛みの改善が期待できるといわれています。
患者ご自身の血液をその場ですぐに加工するため、感染や拒絶反応などの合併症のリスクは限りなく低いです。 注射による腫れや痛みが出る場合もありますが、基本的に数日で改善することがほとんどです。
治療後1~3カ月は効果をみるためヒアルロン酸・ステロイド注射は控えていますが、痛みが強い場合は我慢せず医師にご相談ください。
治療後当日は入浴・飲酒はお控えください。シャワー浴は可能です。 治療直後から日常動作の制限はございませんが、エクササイズやランニング、テニスなどの激しい運動は1週間後から徐々に開始してください。
さまざまな意見はありますが、当院では治療後1週間はリハビリをお休みしていただきます。 1週後の医師の診察で急性期反応などの異常を認めなければ、リハビリ再開となります。 患者様の一人一人に合ったリハビリ内容を検討いたしますので、医師にご相談ください。
両膝の治療は可能ですが、同日にはできません。
1週間ほど空けてから、片膝ずつの施術になります。
お薬の制限はありません。ご心配な方は医師に相談ください。
問題ありません。 痛み止めはカロナールを推奨しています。
対象となる場合がありますので、領収書は大切に保管しておいてください。
先進医療には該当しないため、給付対象にはなりません。
保険診療との併用ができません。
後日お薬処方で来院していただくか、定期診察を保険診療に変更してお薬処方も可能ですのでご相談ください。
カード払いに対応しておりますが、一括払いのみの取り扱いとなります。詳しくは当院へお問い合わせください。
現在のところ、保険適用の予定はありません。