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コラム COLUMN

ベーカー嚢腫

ベーカー嚢腫の概要・原因

膝の裏にある関節液(滑液)という液体を含んだ滑液包が炎症を起こし膨らむことです。

膝の後ろには、筋肉と骨の摩擦を減らすための、小さな液体で満たされた袋(滑液包)があります。過剰な摩擦や圧迫が加わると炎症が起こり、関節液の分泌量が多くなると滑液包に過剰な関節液が溜ります。    

関節液がたまる原因には、関節リウマチ、痛風、加齢による変形性膝関節症、スポーツやマラソンなどで膝の使い過ぎや、体重増加などがあります。

悪性の腫瘤ではありませんが、女性に多く発症します。

ベーカー嚢腫の症状

  • 膝裏の腫れ
  • 違和感、不快感などがあります。

比較的、痛みは強くなりにくい特徴があります。膝裏の腫れがゴルフボールくらいに大きくなると膝を曲げてしゃがむ、正座をする時に痛みを感じるなど可動域制限が生じます。また、膝の裏側を通っている血管がベーカー嚢胞に圧迫され血管性静脈炎を発症させることもあります。

ベーカー嚢腫の検査

基本的に問診と視診、触診を行います。

変形性関節症や関節リウマチ、半月板損傷などを併発していることがあり、嚢腫の大きさや位置を正確に知る必要がある為、必要に応じて超音波検査やMRI検査を行う場合があります。

ベーカー嚢腫の治療

日常生活では膝に負担の掛かりにくい歩き方や姿勢を保つことが大切です。

治療として、一般的に保存療法と手術療法に分けられます。
保存的療法は基本的に症状が出ていなければ治療の必要はありません。痛みや腫れなどが強くなり日常生活に支障をきたすようなら、湿布や内服薬とともに注射器にて関節液を吸引し、経過観察を行っていきます。
吸引しても時間の経過と共に再び同じ症状が出現する事もあります。それ以外に、ベーカー嚢胞の形成を予防するためにステロイド薬を患部に注射することもあります。

手術療法は、保存的療法を行っても改善しない場合に嚢胞を摘出します。

ベーカー嚢腫の予防と管理

適度な運動

膝に過度な負担をかけない範囲での運動を心がけることが大切です。 特に、ウォーキングや水泳などの低負荷の運動が推奨されます。

体重管理

適正体重を維持することで、膝への負担を軽減できます。

ストレッチ

膝周辺の筋肉を柔軟に保つために、定期的なストレッチを行いましょう。

当院では理学療法士によるストレッチの指導も行っています。症状でお困りの方は、お気軽にご相談ください。患者様に合わせた治療をご提案いたします。

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